知らない人がニュースの中で喋っている
Aぇ! groupの草間リチャード敬太さんが逮捕されたというニュースがありました。
そして『鉄腕DASH!!』の放送が急きょ差し替えになったことも、事実です。
でも、記事をスクロールしていくと、なぜか知らない人が話し始めます。
「〜しかし『DASH』は存続しています。草間さんはDASH島の“助っ人”をはじめ、各企画に出演。
今後は若手が“頑張る”番組になるものと見られていましたが、草間さんの逮捕で“仕切り直し”を迫られそうです」
(放送作家)
……放送作家って、誰? そんなに“どこにでも現れる存在”でしたっけ。
名前も顔も見えないのに、まるで“番組の代表意見”のように登場します。
芸能報道でよくあるこの手法は、一見「第三者の分析」。
でも実態は、書き手の主張を人形にしゃべらせる腹話術ショーみたいなものです。しかも人形が誰なのか、最後まで教えてくれない。
🔍 “誰が言っているのか”をぼかす接続の作り方
記事の流れをシンプルに並べます。
A:草間リチャードさんが逮捕(事実)
↓
B:『鉄腕DASH!!』が放送を差し替え(事実)
↓
C:「放送作家」が“仕切り直し”を語り、「空いた穴」というフレームを置く(誰?)
↓
D:過去の批判やSNS投稿を足して「篠塚大輝さんへの反対が再燃」と結ぶ
A→Bは自然な流れです。
問題はB→C→D。「空いた穴」というひと言が置かれた瞬間、
記事は急に椅子取りゲームのように動き出します。
誰が座るの? 次は誰?——と、読者の思考が誘導されます。
「構成や順番で出来事の関係を誇張してはならない」
と警告しています。
💬 リチャードさんの話なのに、なぜ篠塚さんが責められるの?
《順番が違う》《一般人は見たくない》《リチャのせいでまたあいつがきたらどうするねん》
こうした投稿がいくつか引用され、「反対の声が再燃」とまとめられていました。
でも、その数は? 文脈は? 代表性は?
誰の発言なのかが曖昧なまま“世論の顔”を被せるのは危険です。
「出典の明確化と、当事者の不当な標的化の回避」
を明記しています。
実際、今回の主題は草間さんの件と番組の対応です。
それなのに、いつの間にか篠塚大輝さんが“批判される側”に移されていました。
当事者の話から焦点がズレ、別の人を標的にする——これは構造としてアウトです。
🔁 同じ構造、繰り返される手法
これは、私たちが分析した別の記事と全く同じ構造です。
複数のメディアが、まるで示し合わせたかのように同じ手法で篠塚さんを標的化している。
つまり「逮捕→空席→後任→批判再燃」というテンプレ的構文が、
メディア内部で自動的に再生産されているということです。
この風潮自体が、Council of Europe「Resolution 1003」 が警告する「煽らない報道・文脈の補完義務」に真っ向から反しています。
報道が構造そのもので人を傷つけている。
🪄 見出しリライト:肩書きで煽らず、事実で並べる
元タイトル:
日テレ『鉄腕DASH』、草間リチャード逮捕騒動で“空いた穴”を巡りファンからtimelesz篠塚大輝“反対”の声が再燃
改善案(SmokeOut基準):
草間リチャードさん逮捕受け『鉄腕DASH!!』は放送内容を変更 今後もメンバーで支え合う姿勢か
🌻 まとめ:支え合いで番組は持つ。応援で番組は続く。
ニュースが「誰が悪いか」という犯人探しに終始しているうちは、
本当の意味で“報じる”ことにはなりません。
草間さんの件は確かに大きな出来事です。
でも、だからこそ残ったメンバーで番組をカバーし合い、
ファンは信じて見守る。それが『鉄腕DASH!!』がこれまで困難を乗り越えてきた理由のはずです。
「誰が言ったか分からない声」で責めるより、せっかくなら「誰がいま、誰を支えているのか」を見ていたい。